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山形のそば

2009/07/22更新

 近年、東京・長野県戸隠・島根県出雲などの蕎麦処に加え、隠れた蕎麦処として知られるようになってきた山形。

 その特徴と言うと「多彩」でしょうね。
「これが山形そばのスタイルだ」といった定番は一切無し!

 店ごとに好き勝手やってるから、その個性を楽しみながら自分の気に入った味を捜し求める楽しさがあります。

 東京の藪系や信州の戸隠・更科系、出雲の割子系などの一般的なそばが美味しい店も多く、もちろん素朴な田舎そばが名物の店もそりゃ沢山ありますけどね。

 
このページは「濃いとこ紹介」がモットー。

 山形ならではというスタイルのそばと、その中で管理人お気に入りの店を紹介していきましょう。


(それぞれの店名か画像クリックで、詳細ページへジャンプします)


山形の肉そば (冷たい肉そば)

 大正時代に河北町谷地で誕生したそば。一般的なかつおだしに鶏のダシも加わり、他に類を見ないコクと甘みを醸し出しています。

 ツルツルシコシコの麺と、コリコリの地鶏との食感も実に独特な味わいですよ。尚、あくまで「冷たい」のが基本。温かいのは冬でも頼まないのが地元流。


一寸亭支店 東根市大字荷口1575
一寸亭支店 冷たい肉そば  かつおだしと味わいと地鶏ダシのコクとの調和が絶妙な、肉そば界を代表する店の一つ。
 
 濃厚な味わい、プリプリそば、コリコリ肉。
独自のそば世界はハマリ度絶大!中毒患者続出の店。

いろは本店 西村山郡河北町谷地中央2-1-15
いろは本店 冷たい肉そば  地元では一寸亭と勢力を二分する「いろは系」の本店。

 肉そばの中でもコクが高く、独特の縮れ麺に良くからんで味わい深い。個性が強い一杯。

そば吉 西村山郡河北町谷地下野26-1
そば吉 冷たい肉そば  個性度が高い店が多い肉そば界にあって、割とあっさりした味の店。

白鳥十郎そば
本舗
西村山郡河北町谷地月山堂407-1
白鳥十郎そば おろし肉そば  「おろし肉そば」が人気の店。消化に良く、適度な辛味が食欲をそそります。そば以外のメニューも充実。

 深夜までやっているのもポイントです。

一寸亭本店 西村山郡河北町谷地所岡2-11-2 
いろは本店 冷たい肉そば  谷地の二大勢力「一寸亭」の本店。

 肉そばの基本どころをしっかりと押さえ、かつクドすぎない安定した味を練り上げてます。

 あっさり系肉そば、一つの到達点とも言うべき味。

そば処
ひふみ
寒河江市大字寒河江字土井の内2-1
そば処ひふみ 冷たい肉そば  一寸亭で修行した店主だけに、基本に忠実で上質な肉そばを出す店。山形らしいメニューも豊富。

 山形自動車道・寒河江IC近くに店を構える。

といや 西村山郡河北町谷地月山堂392-1 
谷地でもトップクラスの冷たさを誇る肉そばに加え、元祖・名物かつ丼も人気の店。

一庵 山形県天童市一日町3丁目4−50 
 天童市において、本場・谷地の流れを汲む正統派の肉そばを出す店の一つ。

 鳥中華・肉中華・冷たいラーメンなどの、山形的ラーメンも充実している。
板そば

 村山市や大石田町など、村山地方北部の山間部の農家では昔から「そば振る舞い」の習慣がありました。村中総出で農作業をした後、その労をねぎらうために手打ちのそばをご馳走したものです。

 その流れをくむのが「板そば」。

 大勢でそばを囲むため、お盆くらいもある長板に盛った尋常でないボリュームと、しっかりした歯応えと太さが特徴。なので江戸のそばのように噛まないですすったりしたら窒息しちまいます。

 気候の厳しい山間部では備荒食として寒さに強いそばを栽培しており、「文化」ではなく「主食」として欠かせない存在でした。なにせご飯がわりの主食だから、良く噛んで食べるのが当たり前。おかずが付く事も多くなってます。

 これまた山形独自のそばスタイルの一つです。



あらきそば 村山市大久保甲65
あらきそば 薄毛利  知名度では№1の田舎そば店。

 築200年近いかや葺きの民家で食す、地元産・自家製粉のそば粉を使った昔ながらの手打ちそばはあくまで太くて硬く、田舎そば度は絶大。

 ボリュームも満点で、板そばを満喫できる人気店。

きよそば 大石田町大字横山736
きよそば 大石田そば きよ 板そば  正式名称:手打ち大石田そば きよ。

 伝説のそば打ち名人、きよ婆ちゃんが自宅で開業したそば屋が、今では山形を代表する人気店。

 驚異的なコシと玄妙な味わいの十割蕎麦で、伝説の技と味は今、次代に間違いなく伝承されています。

又右衛門そば 天童市東本町2-8-16
又衛門そば 板そば  板そばの名店「あらきそば」より のれん分け。

 本店直系の手打ちそばを、天童温泉内のアクセス良好な立地で味わえます。

柳川そば 西村山郡大江町大字柳川1511-9
柳川そば 板そば  10割そばの板そば。

 つなぎ無しとは思えない程そばに腰がある。量は板そばにしてはやや少なめ。

「奥おおえ柳川温泉」の隣なので、セットで行くのも一興。

そば屋
庄左エ門
西置賜郡飯豊町大字中511
庄左エ門 板そば  地元産そばを石臼で挽き、飯豊山の湧き水を使うといった感じの田舎蕎麦の基本を忠実に押さえた店。

 腰の強さは特筆ものなんで、歯応えあるそば好きなら押さえておきたい店。

次年子そば

 田舎そばの名所として、地元のそば好きにはすっかりお馴染みの「次年子」。
でも、蕎麦処として売り出したのはごく最近の事。人気店の中にも平成になってから開店した所がいくつもあります。

 ただ、店の歴史は浅くともそば文化は長い歴史を持っています。特集「雪と闘う」でも紹介してますがここは県内有数の豪雪地。厳しい自然にも強いそばは、食生活に欠かせないものでした。

 ここのお嫁さんはそば打ちが必須科目。そんな集落で切磋琢磨する内に、自然と腕は磨かれていきます。

 そんな環境の中でも、特においしいそばを打つ人の家には客が集まるようになって、いつしか蕎麦店となっていく。

 更に最近の道路事情の飛躍的な向上があって(前が悪すぎたという言い方もある)、『次年子のそばは美味しい』という評判が口コミで徐々に広まり今に至るという訳です。

 そんな、地に足の着いたそばを一度ご賞味あれ



七兵衛そば 北村山郡大石田町次年子266
七兵衛そば しちべえそば もりそば食べ放題  何杯でも食べ放題という田舎のもてなしスタイルと、辛い大根のしぼり汁でタレを割るという味と消化にいい食べ方が特徴で、当サイト内でもアクセス数トップの人気店です。

そば切り
源四郎
北村山郡大石田町次年子149
そば切り源四郎 板そば キジ汁 山里ならではの味「キジ汁」でソバを頂ける店。勿論ソバ自体も太くて硬くて角ばってる、力強い極上の田舎そば。

 変りダネ好きも、正統派田舎ソバ好きも満足のそば屋。
げそ天そば

 そばと いかゲソの天ぷらとのコラボレーション。

 安さとボリュームの両立を追求した結果誕生したそばで、山形市を中心に提供してくれる店は多い。げそ天ラーメンはここからの派生商品だ。

 加えて「早い」を磨き上げた店もいくつか存在する。
いわば山形のファースト&スローフードとも言えるかもしれない


(なお、肉そばで紹介した「ひふみ」は、げそ天そばも人気)

まるごまるご 山形市荒楯町1丁目18−5 
 昼どきには入店から約15秒で出てくる「もり天」。
ファーストフードより早い山形最速の店。

 多忙な山形ビジネスマンにとっては、お昼の友だ。

個性派のそば

 「店の数だけ 違うそばがある」とさえ言える山形。
その中でも、とりわけ独自性が高く、ジャンル分けが難しい店も多い。

 ここでは、そんなとびきりの個性派をご紹介します。


(「伊勢そば」と「源蔵そば」。 こうして太細の両巨頭を並べてみると凄まじいな。
 田舎そば道は奥が深い。)


伊勢そば 東根市大字野田1779 
「もり天」は山形でもサイコーの田舎そば。
泣く子も黙る超・個性派店。その秘密に迫る。

荻の源蔵そば 南陽市荻306
 伝統の技で打つ、細うち十割の田舎そばが名物。

 便の良くない立地ながら多くのそば好きが訪れる、かやぶき屋根の人気店。つけあわせも独特。
 もりそばは平清水焼の皿に盛るスタイル。

正統派のそば切り

 このホームページは「濃いとこ紹介」がモットー。当然、このそばページも例外に非ず。
山形でしか食べられないような個性的なメンバーを取り揃えております。
 
 でも誤解されませんよう。いくら山形だってほとんどの蕎麦屋さんは、日本中であたりまえに食べられている、ごく一般的なおそばを打っております。

 時々は、そんな折り目正しい蕎麦屋も紹介していきましょうか。



きふね 山形県山形市天神町68
きふね   蕎麦の打ち方やつゆは勿論、様々な心遣いでそばを美味しく頂くことができる、しごく真っ当なお店。



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