一茶庵支店 いっさあんしてん

ぬるまもつラーメン
住所:新庄市下鉄砲町10−3
電話:0233-22-2377   主なお品書き
更新日:2005年7月17日 ラーメン 500円
もつラーメン 500円
ぬるまラーメン 550円
ぬるまもつラーメン 550円
チャーシューメン 600円
メンマラーメン 500円
カレー中華 600円
中華ザル 500円
ザルチャーシュー 650円

かけそば 450円
もつそば 500円
カレーそば 600円   他
営業時間:
駐車場:約10台
期間:年中
休日:月曜日
スープ:鶏ガラ中心のあっさりスープ
麺:ほぼストレートな細めの麺
創業:

 近年、新庄市が「愛をとりもつラーメン」という、いささかこっ恥ずかしい愛称で、ご当地ラーメンとして売り出しを図っている「もつラーメン」の人気店。

 変な愛称は最近のものですけど、もつラーメン自体は割と以前から新庄名物として存在してました。
 聞いた話では、その歴史は昭和30年台にまで遡るそうな。

 もともと新庄市民は鶏料理が大好きで、鶏の内臓をごった煮にした鶏モツはたいていの食堂やラーメン屋の一品料理として置いてあったそうな。

 そのうち誰ともなくラーメンにモツをトッピングするようになり、いつしかそんな食べ方が常態化して、とうとうメニューとして定番化した、ってえのが今のところもつラーメン起源の通説みたいです。

 ここ一茶庵支店のラーメンは、澄みきったスープから想像できる通り、

  ごくすっきりしたクセのない味。

 
一般的にはスープのよく絡むちぢれ麺が使われる所でしょうけど、こちらは細いストレート麺。

 それだけにしつこさが全く無い、まろやかな味わいが魅力。

 そんなあっさり系ラーメンに、濃厚な味わいのトリモツは意外なほどよく合うもんです。考えてみりゃ鶏のスープには鶏がマッチするってのは道理だ。

 骨からモツまで、まさに一杯で鶏をまるごと満喫出来るって代物です。

 ここのトリモツは主にレバーと卵巣がメイン。臭みを味の落ちないギリギリの線で抜いた上で、味付けは最低限にとどめてモツ本来の旨みを生かしているから、心おきなくモツを味わえます。

 市内でもつラーメンを出す店は10数件ありますが、なんせ自然発生的したメニューだから作り方や使う部位、ラーメン自体のタイプも店ごとに違うんで、もしハマッちゃったらハシゴしてみるのも一興。

 あと、冒頭の画像やメニューにある「ぬるま」の三文字が皆さん気にかかってるんじゃないですか?ええ、これが新庄ラーメンが生んだもう一つのキモ、

  「ぬるまラーメン」!

 読んで字の如く、ぬるいラーメンです。
温度計で計ったわけじゃないけど体感温度45〜50度くらいかな?

 えぇっ!ぬるいラーメンなんてまずいに決まってるだろう!
山形県民は冷たいラーメンだの、冷たい肉そばだの、何でも冷ませばいいと思ってやがる。等と思ったあなた、そう思うのはごもっとも。

 普通ラーメンが美味しいのは90度以上ってのが定説だしね。そりゃトンコツ系のコッテリした奴なんかまずダメだろう。

 でも新庄ラーメンはあっさりしたのが多いから、脂が固まったりエグみが出たりする事はないし、具もチャーシューじゃなく脂身のない鶏モツだから問題無いんです。

 それどころか、熱くしすぎると却って感じにくい鶏の微妙なコクと甘みは、ぬるい方がじっくり味わえるもんなんですわ。何よりも暑い山形の夏には、こっちの方が食べやすいしね。

 つまり「ぬるまラーメン」とは奇をてらった珍品に非ず。地域性から生まれた必然の一品という訳。興味ある方はお試し下さい。

 また、ここは結構面白いシステムの店です。

 まず入店して注文すると

   「お名前は?」

 と聞かれますからびっくりされませんように。

 出来たら「○○様〜ぁ」と呼ばれますから元気良く返事して注文の品を受け取りましょう。プライバシーを気にかける方は適当な偽名でも名乗っておきましょう。
 別に身分証明書の提示なんぞ求められませんから。

 ただ、当然その偽名を大声で呼ばれますから、まあそのへんは常識の範囲内でどうぞ。あと名乗っておいた名前を忘れてボーっとしていないこと。

 また、酢と醤油とラー油が各テーブルに置いてありますが、メニューにギョーザはありません。
 常連さんが注文してる様子も無いんで多分無いんだろう。

 はい、これらはお好みに合わせてラーメンに入れるんです。
管理人は半分くらい食ってから酢を入れるのが好み。

 まあ、メニューも豊富だし、価格は良心的だし、行くことがあれば好きなように楽しんで下さい。