最上川舟下り・芭蕉ライン 冬の陣
2005/1/28現在の情報

  山形県のキャッチフレーズに、「四季感動の山形」ってのがあります。
 確かに、夏は山形市で日本最高気温の記録を叩き出したほどクソ暑いし、
 冬は県内全域が雪に覆われ、日本屈指の豪雪地帯も数多く抱えるという、
 逃げも隠れもしない雪国(特集「雪と闘う」参照)という両極端な顔を持ち、
 その狭間の春には花々青葉が、秋には稲穂紅葉が、季節を彩って
 くれますんで同じ場所でも時期によって全然違った印象になるのが魅力
 の一つです。
 
  そんな山形県の中でも、四季の移ろいを特にあからさまに感じられる
 スポットがここ、「最上川舟下り・芭蕉ライン」でしょう。
  日本各地に川下り観光はありますし、管理人も色々下ってみました。
 和歌山の瀞峡、長野の天竜峡、岩手の睨鼻渓等は両岸がそびえ立ち
 、まさに絶景でした。最上峡もそれなりにいい眺めですが、見た目の
 ファンタスティック度はこういった所には及びませんね。正直な所。
  ただ、最上峡のポイントは「見てくれの凄さ」ではありません。

春夏秋冬ごとに魅せる、全く違った両岸の自然景観
花鳥風月・雪月花と、季節ごとの風流を一通り満喫!
花鳥風月・雪月花と、季節ごとの風流を一通り満喫!
 
 今回は「冬・雪」がキーワードです。

最初に注意を一つ。冬は特に風が強く、川波が激しくなってます。
転覆したりはしませんが、「船酔い注意」


 
 ここが「芭蕉ライン」の出発地「戸沢藩船番所」。いや本物の船番所遺構では
ないです、最近作った観光施設ですんでお間違えなく。
 入り口にはかまくらも出来てます。この辺は県内でも雪の多い所なので、材料
にはこと欠かないってな訳で、けっこう大きな物になってました。
 中はきっちり観光施設です。土産物漁りもいいけど、船内は飲食自由なので
冬ならおでんや甘酒、いけるクチなら雪見酒を仕入れておくのも一興かと。
 お土産品は定番モノが中心です。変わったものが欲しいって方は下船場所や
最寄の道の駅「モモカミの里」で探した方がいいかもしれません。
 なお、船中には売店ないです。冬は鍋料理も楽しめますが要予約です。
お腹すいた方はここで食べてくか、買ってくか、下船場所のレストランまで我慢
するかですね。冒頭でも申し上げました通り、船酔いしない程度にどーぞ。
 乗船券買うと、出航時間に放送が
入ります。定期船はこんな感じ。
団体さん向けにもっとデカい奴や
こたつ船なんかもありますが、個人
は大概これになります。42人乗り。

 船内はこんな感じ。天井の配色、一瞬イタリア国旗のトリコロールかと思った
けど真ん中が白じゃなく黄色。アフリカあたりの国旗にこの手の奴多いですね。
冬の最上川にアフリカを見た!って、この色使いに深い意味はなさそうです。
 梁に取り付けられた黒いダクトは暖房です。全面ガラス張りで窓もきれいに
されてるから、あったかいし眺めも良好です。でもフラッシュとかが反射するんで
写真撮る時は要注意。
 ここの特徴の一つが、各船に二人
船頭さんがいるって所でしょう。
 船下りとか観光船とかの解説は、
あらかじめ録音した奴をテープ等で
流すってのが定番ですけど、ここは
見ての通り、操船担当の他にガイド
専門が一人、もれなく付いてきます。
 この人が1時間近い船下りの間、
しゃべりっぱなしの唄いっ放し。
 やっぱ芸はライブに限るね。