2000本の桜が咲き誇る花名所 舞鶴山において最古の巨桜。一説にはこの木があった故に舞鶴山が花の山になったとの話が伝わっている。
明治35年、山の所有者だった鈴木太助氏がソメイヨシノの苗木2000本を東京より取り寄せ、植樹したのが現在の桜名所に至る端緒だが、その思いの原点になったのがこのエドヒガンだと言うのだ。
仮に500年だとすれば、この山に天童城が築かれていた時代。1577年の山形城主・最上義光との激戦や、1584年の落城、1830年の織田家(信長の子孫)天童入部などの栄枯盛衰を目の当たりにしてきたのかもしれない。
花見客でにぎわう東側のアクセス道路〜山頂の公園とは対照的に、比較的閑静な空気が漂う舞鶴山の西側。その矢場跡の一番奥に、この巨木は今年も鎮座して、高台より天童の歴史を見守り続けている。
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